ハードな現場で使用される建設機械は日ごろのメンテナンスがかかせない。その中でもグリスの注入は決して忘れてはいけない作業だ。
その作業をコードレスで簡単に行うことが出来るのが、マキタから新発売されたGP180Dとなっている。
今回はこの18Vグリースガン、GP180Dを紹介していこう。
マキタ初の充電式グリースガン
今回発売されたGP180Dはマキタ初のグリースガンである。
しかし日ごろから建設機械のメンテナンスをされている方なら「いやいや前からマキタのグリースガンはあった」と思うかもしれない。
なぜならマキタの充電工具を利用して作られているグリースガンがあるからだ。
下の画像がヤマダコーポレーションから発売されている充電式のグリースガンだ。マキタ好きな方ならこれが10.8Vのジグソーを使用していることがわかるだろう。
なので今回マキタから発売されたグリースガンはマキタ初なのである。しかも10.8Vよりハイパワーな18V仕様となっている。
18Vのハイパワーグリースガン
GP180Dの最大吐出圧力は69MPa。先ほど紹介したヤマダコーポレーションの10.8Vモデルの吐出圧力は40MPaなのでかなり高い。エアー式では大体20MPa~35MPa、手動式で10MPa~50MPaとなっているので、69MPaという吐出圧力は圧倒的。
固着してしまったニップルや異物が詰まりかけているニップルの場合、吐出圧力が弱いと、それらを除去しないとグリスが入っていかないが、これだけ吐出圧力が高ければ、そのような作業を行わなくてもグリスの注入が可能だ。
また吐出量も290mL/minとなっており、これは10.8Vモデルと比べて約3倍の吐出量だ。これにより作業時間を一気に短縮することが出来る。今現在ハンドグリースガンを使用しているのであれば、作業時間の短縮だけでなく、疲労も軽減することができるのでおすすめだ。
- 吐出圧力が非常に高いため、固着、つまりかけのニップルでも高圧吐出
- 吐出量も高いため、作業時間の短縮や疲労の軽減が可能
作業によって速度のモード切替が可能
GP180Dは作業に応じて吐出速度を切り替えることが可能だ。
作業量が多い場合、自動変速モードにすれば、作業開始時は早さ優先、作業終盤は高圧注油に自動で切り替わってくれる。
また低速モードにすれば一定のスピードで高圧注油が可能だ。
選べる3つのグリス充填方法
GP180Dにグリスを充填する際は上記の3つの充填方法から選択することが出来る。
現場や作業に応じて充填方法を変えることが出来るので、グリス選びに困ることもない。
1回の充電作業量は?
バッテリー式の為、1回の充電作業量は非常に気になるところだ。
GP180Dの1充電当たりの作業量は以下の通り。
※18Vバッテリー6.0Ah(BL1860B)を使用した場合
・自動変速モード:約15,000mL カートリッジ(420mL)なら約35本
・低速モード:約8,000mL カートリッジ(420mL)なら約19本
これだけの作業量であれば十分すぎると言って良いだろう。
バッテリー式のデメリットである作業量を完全に払拭しているので、充電を気にすることなく作業が可能だ。
- 1回の充電で行える作業量は最大で約15,000mL=420mLカートリッジ約35本
- 圧倒的な作業量でバッテリーの充電を気にすることなく作業が可能
豊富な便利機能+別売アタッチメント
GP180Dには現場での作業をより行いやすくするための豊富な機能も搭載されている。
暗がりでの作業時に手元を照らしてくれるLEDライトやショルダーベルトも取り付けが可能になっている。バッテリーを含んだ重量が6kgなので肩掛けをするのも良いだろう。
他にも始動トリガーを固定するロックボタンや、トリガーの引き幅で吐出量を調整することが出来るようになっており、スイッチ周りの機能が充実している。
また別売のアタッチメントも充実しており、ニップルにしっかり接続できるロックオンアダプタや、直角位置のニップルに注油にはアングルアダプタがおすすめだ。
まとめ
建設機械にはグリスの注油はかかせない。その作業を非常に楽にしてくれる今回のマキタGP180Dは、メンテナンスをされる方にとって非常に便利な商品となっている。
充電式なので持ち運びは簡単で、それなのにハイパワー。
エアコンプレッサーも必要なし、手動式のように時間もかからず、疲れない。
価格も本体のみモデルであれば53,800円(税別標準小売価格)とお買い求めやすくなっているので、注油作業の軽減化、省力化を求めているのであれば、このGP180Dを強くおすすめしたい。
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