今や建設現場では電源コードがなくなり、ほとんどの工具が充電化されている。
今まではパワー不足や使用時間の問題により充電工具は一部でしか使用されていなかったが、バッテリーの進化によりそれらの問題を解決することで、現場から電源コードをなくしたのだ。それだけ近年のバッテリーテクノロジーは進化を遂げている。
今回はそのバッテリーの寿命をのばす4つの方法を紹介しよう。
充電がなくなるまで使用しない
非常に誤解されている人が多いのだが、バッテリーの充電は空っぽにしてはいけない。
空っぽにしてしまうとバッテリーセルに大きなダメージを与えてしまうので、使用している工具の力が落ちてきた時点で継ぎ足し充電しよう。
誰が言ったのかわからないが、電池を空っぽにしてから充電した方が良いという間違った知識が広まった結果、いまだに充電がなくなるまで工具を使用してから充電器にかける人が多い。
バッテリーの種類に限らず、リチウムイオンだろうがニッカドだろうが絶対に充電がなくなるまで工具を使用してはならない。
- バッテリーの充電は空の状態にしてはいけない
- 工具の力が落ちてきた時点で継ぎ足し充電するのがベスト
- バッテリーの種類(リチウム、ニッカド等)に限らず、全て同じようにしよう
長期保存は満充電の状態で
バッテリーの充電は必ず放電する。(何もしなくても充電残量が減る)
リチウムイオンバッテリーは放電量が少ないと言われているが、それでも放電はするので長期間保存する際は必ず満充電しよう。
充電量が少ない状態で長期保存すると、放電によりバッテリーの充電がなくなってしまう。つまり過放電の状態だ。
こうなると先ほどの①充電がなくなるまで使用しないで説明したようにバッテリーに大きなダメージを与えてしまい、最悪故障してしまうので注意が必要だ。
使用頻度が高い場合はあまり気にしなくてもよいが、DIYなどで年に数回しか使用しない場合は特に気を付けよう。
特にホームセンターなどで売っているDIY向けの安い充電工具は、バッテリーの性能もあまりよくないのでこまめに充電して満充電を維持することをおすすめする。
- バッテリーの充電は放電するため、保存時は満充電にしておこう
- 使用頻度が低い場合は、工具を使わなくても充電だけはするようにしよう
- DIY向けの工具は値段が安い分、バッテリー性能も良くないため特に気を付けよう
過負荷な作業はなるべく避ける
建設現場においては様々な作業が行われるが、工具の性能以上の作業はなるべく避けよう。
例えば穴あけ作業を早く終わらせたいがために、充電ドリルを押し付けるように使用したり、工具のスペック以上の作業を行ったりすれば、工具だけでなくバッテリーにも負荷がかかる。
最近の充電工具はとても進化しているので少々のことでは壊れないが、それでも無理をし続ければ故障してしまう。
工具のモーター焼けなどの故障はほとんどこういった過負荷作業で発生する。工具は修理が可能だが、バッテリーに関しては修理が出来ないので、無理をせず工具を使用した方が良い。
- バッテリーは修理できない
- 工具に無理をさせれば、工具だけでなくバッテリーにも負荷がかかる
- 工具は無理に使用しない、工具のスペック以上の作業は避ける
水に濡らさない、高所から落下させない
バッテリーの故障で多いのはやはり水濡れだ。内部に水が侵入した場合、運が悪いとあっという間に故障してしまう。
マキタやハイコーキの一流のバッテリーであればシーリングがしっかりしているので、多少の水であれば問題ないが、それでも雨の中での作業は避けるに越したことはない。
型枠工事などは常に水濡れの危険性があるので注意が必要だ。マキタの40VMAXバッテリーは「IP56」防じん・防水仕様となっているため水濡れが気になる場合は是非お勧めしたい。
また、落下による故障も少なくない。落下の衝撃でバッテリー内部のセルが1本でも凹んでしまった場合は修復できないので、高所での作業はキャッチャーなどを利用して落下させないようにしよう。
- バッテリーは水濡れ厳禁、雨の日の作業は要注意。
- 型枠工事には水に強いマキタ40VMAXがおすすめ
- 高所での作業は工具キャッチャーを使用して落下を避ける
まとめ
非常に便利なバッテリー工具だが、バッテリーが無ければ何もできない。バッテリー単体で購入するととても値段が高いので大切に使おう。
紹介した注意点を守れば長期間バッテリーを使用することができるのでコスパも良くなる。
また最近では純正バッテリーの値段が高いことからマキタやハイコーキの互換バッテリーが出回っている。事故の可能性があるためおすすめしないが、とにかく安くバッテリーを購入したい方は自己責任で購入しよう。
- バッテリー単体で購入するとかなり割高
- バッテリーの寿命が長くなればコスパが良くなる
- 互換バッテリーの使用はおすすめしない、あくまでも自己責任で
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